MHのビジネスクラスを海外発券でも

マレーシア航空

当初の予定ではJALプレエコのクアラルンプール発券

すでに手配済のマレーシア航空の成田 - クアラルンプール往復ビジネスクラス航空券と入れ籠にして使用する、クアラルンプール発の成田行きは、当初、JALプレミアムエコノミーでの発券を計画していた。

予約したMH便がヤンゴンから月曜の夕方着、復路が4週間後の火曜朝に出発なので、海外発券分の往路(成田行き)は木曜夜に出発するJL724便、復路は木曜朝に出発のJL723便、これでほぼ決まりであった。もしかしたらクアラルンプール滞在を1日ぐらい延ばしてもいいのだが、国内も含めて出張が連続するので、可能ならさっさと帰りたいところである。
 

忘れていた予定を思い出す

ところが、ここで予期せぬ事態が発生する。なんと、7月のクアラルンプールにいる予定の金曜日、どうしても外せない子どもの学校の行事が予定されていることが判明する。正確には、あることをすっかり忘れ去っていた。

さあ、たいへん、日本帰国便は火曜発ですでに購入済み、しかも、キャンペーン運賃なので変更不可なのである。少しでも現地滞在時間を増やすべく最初に検討した案は、海外発券の復路を金曜の夜発JL7093便に変更、土曜と月曜の2日分の仕事時間を確保することであった。土曜は少しきついかもしれないが、2日あれば、打ち合わせはどうにかなる。
 

成田発の夜行便にはプレエコがない

しかし、ここでも更なる問題が待ち受けていた。JL7093便は4桁のフライト番号からも分かるようにコードシェア便、マレーシア航空が運航しているのである。早い話がMH71便である。やった、またA350-900だなどとぬか喜びしたのも束の間、コードシェア便にはプレミアムエコノミーの設定がないのだ。

正確には、足下のスペースが広いエコノミー席があるが、座席などは普通のエコノミーと同じなので、さすがに、JALとしてはプレエコとして販売はできない模様。往路成田行きはプレエコ、クアラルンプール行きだけはエコノミーと別々のクラスで取ろうとすると特別運賃ではなくなってしまうのか、かなりの割高になってしまう。

では、往復ともにエコノミーにするか。これなら3万4千円。諸費用入れても5万円を切るだろう。安い。しかし、その前後がビジネスクラスなのに、プレミアムエコノミーもビジネスにアップグレードするつもりであったのに、いくら安くても踏ん切りがつかない。しかも、マイル積算率が30%と低いというのも欠点。マイル積算率が低いということは、FOPも貯まらないということである。

とりあえず、エコノミーで予約してプレミアムエコノミーにアップグレードするか?いや、だから、そもそもプレミアムエコノミーの設定がないのだよ。金曜日中の予定を思い出した日の夜は、このように延々と煩悶し続け、ついには翌日マレーシア航空のサポートセンターに電話をして、座席配置図にある Economy Class with Extra Leg Room というのがただ足下が広いだけなのかどうかを確認したりもした。結論から言うと、足下が広いだけである。
 

マレーシア航空のビジネスクラスをもう一度

いくら悩んでも答えが出ない、というか、普通に考えれば仕事なんだからエコノミーにする、それ以外の選択肢はないのだが、ビジネスクラスからエコノミークラスへの凋落には心が折れそうである(大袈裟)。

丸々2日ほど悩んだあげくに出した答は、クアラルンプール発券も同じマレーシア航空のビジネスクラス特別運賃で買ってしまえというものであった。往路は金曜朝発のMH70便、復路は金曜夜発のMH71便。金曜発の金曜帰りとはいっても、もちろんのこと、成田タッチではない。その間に3週間の開きがあるのだ。

ということで、2回のマレーシア出張全体の行程は以下の通り。

  1. J券・往路 MH71 成田発 金曜夜 (KUL - RGN往復つき)
  2. M券・往路 MH70 クアラルンプール発 金曜朝
     (この間、3週間)
  3. M券・復路 MH71 成田発 金曜夜
  4. J券・復路 MH70 クアラルンプール発 火曜朝

J券とM券というのは私の命名した仮の名前で、それぞれ日本発券とマレーシア発券ということである。1と4、2と3がそれぞれ1つの航空券として手配されていて、J券の間にM券が入れ籠で挟み込まれている。
 

マレーシア航空の海外発券は結果的にどうであったか?

結果的に、JGC獲得を目指した当初からやってみたかった海外発券を、当初予定していたJALではなく、マレーシア航空で行ったことになる。マレーシア航空はその名の通りマレーシアの航空会社であるから、クアラルンプール発券というのが海外発券に該当するのかどうか?まあ、日本人から見たらということにしておこう。

さて、どうせ2往復ともマレーシア航空で行くのなら、わざわざ面倒な入れ籠の発券、海外発券などしなくとも、普通に成田からクアラルンプールまでの往復を2回買えばよかったのではないかという、当然の疑問が残る。

しかし、結論から言えば、今回のやり方にも2つのメリットがあった。1つは海外発券にチャレンジできたということ。ただし、これは話のネタにという側面の方が大きい。

もう一つのより大きく、そして、まともなメリットはチケット代金である。マレーシア発券のチケットはRM3,652、10万円弱なのである。

  • 3338(区間マイル) x 1.25(ビジネスクラス積算率) x 2(往復分) = 8344FOP
  • 105,906(実際の支払総額) / 8344 = 12.69円@FOP

FOP単価としてはヤンゴン行きJ券の方がよいが、支払額自体はM券が1万5千円ほど安いのである。今回のマレーシア航空のキャンペーン価格はクアラルンプール単純往復が12万9千円という設定だったので、それと比較すれば、2万円以上も安上がりで、当然のごとくFOP単価も改善される。
 

別切りによる海外発券のデメリットはなかったか?

単純に日本発2往復分のチケットにせず、このような形にしたことに起因するデメリットはなかったであろうか。

海外発券をするという煩わしさに関しては、ネットでエアチケットを購入するのが当たり前になった今日、もはや、何も存在していないと言うべきであろう。必ず旅行会社に行って窓口で頼むというのでもない限り、日本発であろうと海外発であろうと、航空券購入の方法に変わりはないのだ。

今回の発券方法にデメリットがあるとすれば、上記の1〜4の経路の内、1回目のクアラルンプール行きで使用する1と2、2回目で使用する3と4がそれぞれ通しのチケットになっていないことである。1つにまとめて発券された通しのチケットであれば、最初の便が遅延して次の便に乗れなかった場合にも、振替えなどで対応してもらえるし、預け入れて荷物のスルーチェックインも可能である。

これが別切りのチケットとなると、自己責任で対処することになる。したがって、タイトな接続をしないといけない場合は不安要素となるが、今回はそれぞれクアラルンプールに数日は滞在するので、その点も問題とはならなかった。スルーチェックインについては言わずもがなである。

マレーシア航空A350-900の座席配置


 

A350-900のビジネスクラス・シートは

成田とクアラルンプールの間の機材は、結果的にすべてA350-900となった。マレーシア航空のビジネスクラスのシート配置は変則的で、1-2-1と1-2-2が交互に並ぶもので、A350-900でもそれは踏襲されている。

1人がけの席としては、1-2-1配列の左側(2Aや5Aなど[4列がない])と右側(2Kなど)、1-2-2配列の左側(3A、6Aなど)の3種類がある。せっかく4回も乗るのだから、とりあえず、3種類とも座席指定してみた。このうち、1-2-1のK席は座席の両側に収納がある専有面積の広いお得席なので(シート自体は同じはず)、2回取っている。ちなみに、1列は4席だけのファーストクラスである。

 

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