時差ボケを防ぐ (3) ロンドン往路篇

ロンドンの夜景

ヨーロッパは東西に非常に長い。

東のモスクワからヨーロッパ西端のポルトガルまでおおよそ4千キロ。東京からモスクワが7500キロほどだから、ヨーロッパだけでその半分の長さがあるわけだ。ヨーロッパの中だけでもモスクワとリスボンでは3時間の時差がある。

これだけの差があれば、自ずとフライトスケジュールも異なってくるし、時差ボケ対策も異なってくる。そこで今回は日本人が最もよく行くであろう西欧、中でもなじみの深いロンドン行きを取りあげて、考察してみることにしよう。
 

日本とイギリスの時差

日本のタイムゾーンは協定標準時(UTC)+9時間であり、時差を問題とする場合、イギリスの標準時であるグリニッジ標準時(GMT)とUTCは実質的に同じことなので、日本とイギリスの時差も9時間ということになる。

ただし、イギリスはサマータイム制度を採用しているので、おおよそ3月末から10月末までの約7カ月間は(1年の半分以上である)、時計が1時間進んで UTC+1 となり、日本との時差は8時間である。

この記事の執筆時点での時差ということで、以下では時差8時間として話を進める(2020年の夏ダイヤ発表時に修正)。
 

日本からロンドンへのフライトスケジュール

羽田からロンドン・ヒースローへのフライトは、朝早くに出発する便から深夜に出発する便まで色々とあるので、どの便を選ぶかで時差ボケ対策も異なってくる。

8:50発のBA便から始まって、11時台にJALとANAがそれぞれ出発し、BAの2便目が13:15発。そして、日付が変わって、深夜の1:55にJALの2便目が出発する(こちらをJALの1便目と呼ぶべきなのかもしれないが)。

フライト時間はいずれも12時間を超える長丁場で、昼過ぎから夕方にかけてロンドンに到着する。JALの深夜便だけは一夜明けて6:25着となっている。
 

ブリティッシュエアウェイズ朝便の場合

日本からロンドンに向かう場合、西行きなので1日が延びる、つまり、出発の日は1日が32時間ということになる。寝ないで頑張るには少し長すぎるであろう。

羽田を朝の9時前に出発するBA便に乗ろうとするなら、遅くとも7時頃には空港に着かないといけない。そうなると基本的には空港近くで前泊ということになるであろうが、それにしても朝が早い。そして、ヒースローに着くのが13時過ぎ。ということは日本時間では夜の9時である。

朝6時頃に起きて夜の9時まで起きていること自体はごく普通のことであろうから、機内で寝ずに過ごすことに何の問題もないようにも思えてくるが、問題はそこから少なくとも7、8時間は起きておかないと、ロンドンの夜中に目が覚めて時差ボケになってしまいかねない。

長時間フライトで疲れているということで、翌日に備えて初日は20時に就寝することとしよう。その頃、日本では明け方の4時である。羽田近辺のホテルで起きてから既に24時間近くが経たんとしているのだ。起きていられるなら、それでもよい。しかし、途中で力尽きて、ホテルにチェックインするや昼寝をしてしまうようでは、時差ボケまっしぐらだ。
 

朝便の機内では早めの仮眠を

というわけで、BAの朝便を利用する場合、搭乗したらなるべく早く仮眠を取ることだ。そして、ロンドン時間の朝に起きる。羽田を出てから4、5時間といった辺りであろうか。これに成功すれば、すでに機内からしてロンドン時間に体を合わせることに成功している。

しかし、問題は機内食のタイミングとうまく合わないかもしれないことだ。恐らく、離陸後数時間で昼食が出るものと思われる。さすがに、これを抜くのは辛いので、昼食の前後で2時間ずつぐらい仮眠というのが現実路線であろうか。

朝が早かったのがここで効いてくる。前夜はロンドンに着いたら何をするのか計画でも立てながら夜更かしするのがいいかもしれない。少々寝不足気味で搭乗して、早い内に機内で仮眠を取る。そして、到着の6時間ほど前、ロンドンの朝7時以降は寝ない。これが理想的なパターンである。

とはいえ、そう簡単に狭い機内で寝つけるわけでもない。ということで、仮眠のタイミングはいつでもいいが、フライトの後半まで寝つけなかった場合は2、3時間に留めておいた方がいいかもしれない。それでもまったく寝ないよりは、少しでもいいので機内で寝た方がよいのは間違いのないところである。また、ハワイの場合と同じで、到着した日の午後は昼寝せずに活動することも大切である。
 

昼行便の場合

JAL、ANA、BAと選択肢のいちばん多いのが、昼前後に出発して夕方ロンドンに着く昼行便である。

ロンドンの夕方ということは、日本時間にすればそろそろ日付が変わろうという頃だ。これはもう寝ずに起きているしかない。飛んですぐに出るであろう機内食の後、少しだけなら仮眠してもいいが、数時間に留めておくこと。

ロンドンに着いたら初日の勢いで、夕食も軽く食べて、ホテルでさっさと寝てしまうのだ。普通に就寝するには早すぎる時間だが、その頃、日本では既に次の夜明け頃である。つまり、もう起きてから24時間経っているのだ。しかも、12時間のフライトの後である。さすがに疲れ果てていて、夜中の変な時間に目が覚めて、それ以上は眠れないなどということもないだろう。

実は昼行便が体力的にいちばんきついパターンとなる。前日はなるべく夜更かししない方がよい。当日の朝も本当のことをいえば寝坊したいところなのだが、空港に9時や10時に着かないといけないので、そういうわけにもいかない。理想をいえば、昼行便でも羽田で前泊したいところだ。

 

← 前の記事 [JGCバッゲージタッグ]
次の記事 [時差ボケを防ぐ (4)] →