Refreshers on board : 飛行機頭痛対策

飛行機頭痛対策

飛行機頭痛の対策はただ1つ

副鼻腔内と外気との気圧差からくると言われている飛行機頭痛は、体験したことのある人にとっては飛行機の着陸が恐怖以外のなにものでもなくなるほどの激しい痛みなのだが、対処法はただ1つ、鼻づまりを解消することである。鼻が通っていれば気圧差も生じないというわけだ。

ということで、筆者が実践している鼻づまり対処法を紹介しておこう。
 

点鼻薬がいちばん効果的

もちろん、鼻づまりに効く点鼻薬がいちばんである。意外と即効性があるので、これを着陸態勢に入ってから、つまっている方に差せばよい。持続性の方は試したことがないので分からない。あまり差すのが早すぎて、いざ着陸というときに鼻がつまっていては意味がない。おそらくは1分やそこらで効き始めるので、差すタイミングに神経質になる必要はなく、シートベルト着用サインが出てからで十分である。

写真に写っている点鼻薬は、特にこれでないとダメというものではないが、最大の利点は容器が小さいということである。機内ではこれを胸のポケットに入れておくか、筆者のようにポーチに入れてシートポケットに突っ込んでおくのだ。

最初は30ml入りの他の製品を使っていたのだが、国内線に乗るときはともかく、国際線の液体持ち込み制限にひっかからないよう(他にもクリームなどを持ち込むため)、というよりは、後ろに写っている白の小さな機内持ち込み用ポーチに簡単に収まるように小容量のものを探していた。

15mlの製品は少なくないのだが、その多くは本格的なアレルギー用の抗ヒスタミン薬やステロイド薬なので、一時的な鼻づまり解消には強すぎる。後、高価である。その点、satoのナザール「スプレー」は血管収縮剤で、炎症を起こしてうっ血している血管を収縮させるので、アドホックな飛行機頭痛対策にはうってつけである。

ポイントは2つ。同じナザール「スプレー」には30ml入りもあるが、当然、容器もその分大きいので、コスパは悪くなるが機内持ち込み専用として小さい方の15mlにすること。それから、血管収縮剤の乱用は薬剤性鼻炎を引き起こすので、機内でしか使わないこと。毎日のように飛行機に乗る人には、機内専用だとしても毎回毎回は勧められない。
 

カフェインも効く

薬を使うのはいやだ、今日は飛行機を乗り継ぐので何度も点鼻できない、あるいは、薬を忘れた(筆者はよくやってしまう)などというときに、次善の策として考えられるのがカフェインの摂取だ。

さきほど、点鼻薬のところで血管収縮と書いたが、カフェインにも同じ作用がある。実際、点鼻薬の成分には無水カフェインが含まれているぐらいだから、その効能は間違いのないところだ。

さらに、カフェイン摂取なら機内でコーヒー、紅茶、緑茶などをもらえばいいので、特にこちらでなにかを用意する必要もない。ただ、なるべく着陸ぎりぎりになどと思っていると、気づけば機内サービスが終了していたなどということもある(何度もあった)。

そこで写真のようなカフェイン入りのタブレットをポーチの中に常備しておく、というか、入れっぱなし。まあ、お腹を壊さない程度に、年に1度ぐらいは入れ替えている。鼻が通れば事足りるので、特にカフェイン入りタブレットにこだわることはないのだが、ここでオーガニックにハーブオイルはなどと考え出すと、またもや、液体の機内持ち込みの話に戻ってしまうので、固形物を敢えて選択してある。
 

究極のなにも要らない鼻づまり解消法

薬もタブレットも忘れた、コーヒーはもらい損ねたというときの、最後の手段、究極のなにも要らない鼻づまり解消法を最後に。ちなみに、「究極の」は「なにも要らない」にかかっている。「究極の解消法」ではないので誤解なきよう。

  1. 深呼吸をしてから、思い切り息を吐き出す
  2. もう吐けないというところで、口を閉じ鼻をつまんで呼吸を止める
  3. 限界まで息を止めて我慢する
  4. このとき、可能ならゆっくりと首を上下に動かす(機内でやると恥ずかしい)
  5. 以上を2、3回繰り返す

これだけである。なぜかは分からないが、実際、ものすごい鼻づまりの時に試してみたら効いた。本当かどうかは知らんが、意図的に酸欠にして、いかんいかん、鼻なんか詰まらせている場合ではない、空気をたくさん取り込まなければと、自分の脳を欺くのだそうだ。

即効性はそこそこ高い。鼻づまり解消のためのものが手元に何にもないときの最終手段として、覚えておいて損はないと思う。

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