時差ボケを防ぐ (4) ロンドン復路篇

ロンドンの地下鉄,Mind the Gap

往路夜行便

日本からロンドンに向かう場合、JALには羽田を深夜に出てロンドンに早朝着という夜行便の選択肢もある。同じような夜行便は、エールフランスがパリ行きに、全日空がフランクフルト行きにそれぞれ就航させている。では、この往路夜行便を利用する場合、どのように注意して時差ボケを回避すればいいのであろうか。

答は至極簡単である。機内では寝てしまう、これに尽きる。何しろ、ロンドンなどには早朝に着くのだ、そこでスッキリと目覚めるためには寝る以外の選択肢などない。同じ夜行便ということで、基本的にはハワイ往路便と同じ対策が有効であるが、こちらは時間が長くなる分だけゆとりがある。

機内食が離陸後すぐに出る場合、飛行時間12時間超えの長丁場なので、軽く食べるだけにするか、あるいは、空港で遅めに夕食を取って、1回目の機内食は断るというのも手だが、そんなに神経質になることもない。まあ、カフェインの摂取は避けよう。

なかなか寝つけなかったとしても、フライト時間はたっぷりある。枕が変わると全く眠ることができないというのでもない限り、離陸後数時間以内には寝てしまえるであろう。ロンドン行きJALの夜行便なら、離陸後3時間もすれば日本時間5時である。そして、一度眠ったら、ぎりぎりまで寝ておけばよい。到着前に朝食が出るであろうから、そこで起こしてもらえば充分だ。

狭くてうるさい機内での睡眠なので、ロンドンに着いた当日は寝不足かもしれない。やはり、ハワイの場合と同様に、昼寝は避けて日中は活動しておくというのが基本方針とはなるが、初日の寝不足の度合いはフライト時間が長い分ハワイほどではないであろう。
 

朝出発のロンドンからの復路

ロンドンから日本に帰る復路では、午前中発の早朝着、午後遅め発の朝遅め着、夜発の午後着の3パターンがある。

時差ボケ回避という観点からいうと、この中でいちばん辛いのが午前発便である。午前中にロンドンを後にして、12時間弱のフライトで日本に着くのは、イギリス時間の夜遅くである。ところが、日本では翌日の朝が明けてしまうのだ。旅の最終日に長時間のフライトと、疲労のピークに達したところで朝になるというのは、正しく最悪のパターン。

対策はただ一つ、とにかく機内で眠れるだけ眠っておくこと。日本に戻ったら昼寝はしないか、するにしても1、2時間で絶対に起きること。家に着くなり何時間も昼寝をすれば、間違いなく体がイギリス時間のままになってしまうだろう。
 

ロンドンからの午後便は?

BAだけに設定されている午後便。ロンドンを15:30に出て、日本に着くのは翌日の11時前。これも午前と同じで時差ボケになりやすいフライトであるが、羽田に着陸して荷物をピックアップしてなどとしていれば、すでにお昼なので、寝不足のままその日いっぱい起きていないといけないにしても、残り時間が短い分だけ、少しはましであろう。

ただ、機内で寝付くことさえできれば、寝過ぎの心配などはしなくてもよい。機内でずっと寝ていたとして、日本時間の朝10時頃までというと、かなりの朝寝坊ではあるが、旅の疲れもあるので、その日の夜に影響が出ることもないだろう。
 

夜行便での帰国がベスト

JALとANAの両方が飛ばしている夜行便はロンドンを夜7時台に出発し、日本には午後の2時から3時に到着する。帰国はこの夜行便にするのが最も時差ボケになりにくい。

ロンドン最終日もほぼ1日活用できる。そして、夜になって搭乗。機内食を食べたら、さっさと寝てしまおう。疲れているだろうから、日本に着くまでずっと寝ていてもいいが、できることなら到着前の2回目の機内食辺りのタイミングで起きるのがよい。昼過ぎまで寝ているというのは、さすがに寝過ぎのようにも思われるが、どのみち機内なので熟睡ではないだろうし、体も疲れているだろうから、その日の夜になって、昼に寝すぎたので眠れないということにもなりにくい。

ただし、ビジネスクラスのフルフラットシートで横になって熟睡できる場合は、寝過ぎには注意しておいた方がいいかもしれない。経験上は、それでも旅の疲れの方が勝って、夜になれば普通に寝付くことができる。午後便との違いは、日本到着時刻が遅いので就寝まで頑張って起きておかないといけない時間が短くて済むという点である。
 

ロンドンからの復路のまとめ

何時発の便にするにせよ、復路で総じて言えることは、機内ではとにかく眠るのがよいということであって、旅行や出張を終えた疲れで、たいていの人は寝付くことができるだろう。問題は日本に着いてから、夜までどれだけ長時間起きていないといけないのかという点で、日本着が遅ければ遅い方が帰国日が楽であるということである。

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