陸マイラーじゃないので、やらないこと (2)

大量のクレジットカード

年に数十万マイル?

買い物でたまるポイントだけで無料航空券を手に入れるには、相当な金額を買わないといけないということを前回確認した。

それでは、年に何十万マイルもためていると豪語する人たちは、どのようにしているのかというと、ポイント交換サイトというのに登録しているのだ。ポイント交換サイトのメリットの1つは様々なところでたまるポイントを1ヶ所に集約できるということだが、実はそれだけでも十万マイルなど夢のまた夢。

それでは、いったいどうすればマイルを大量に集められるかというと、ポイント交換サイト内で紹介されている高額案件をこなすのである。

ここでいう高額案件とは一度に1万ポイント近くももらえるようなもので、具体的にはクレジットカードの新規発行とFX口座の開設と利用という2種類が多い。毎月カードを1枚つくってFX口座を1つ開設すれば、それだけで年に25〜30万ポイントぐらいはたまる。

だいたい2ポイント→1マイルというのが一般的な交換レートなので、30万ポイントで15万マイルということになると、後はカードの利用や実際に飛行機に乗ってみる(!)などで3万マイルためれば、ヨーロッパやアメリカ本土までビジネス往復、あるいはシドニーまでファースト往復ができる。もちろん、二人分の計算である。
 

クレジットカードの大量発行はお勧めできない

FX口座は口座維持費が無料のところなら、初回の取引だけして儲けようが損しようが二度と使わなければ大した害はないが、ポイント欲しさにクレジットカードを大量発行することはお勧めしないし、実際、自分でも絶対にやらない。

陸マイラーさんたちのブログを見ていると、クレジットカードの大量発行がよろしくないこと自体は認識しているようで、カード発行は月に1枚までに抑えていると書いている方が多いが、私に言わせれば、それでもやり過ぎである。陸マイラー活動という枠組みを外して、一般的な常識の範囲で考えれば、毎月のように新しいクレジットカードを発行する人などまずいないことは明かだ。

確かに、それなりに収入のあるサラリーマンなら、月に1枚程度作り続けてもだいじょうぶかもしれないが、たかだかポイントであり、所詮はマイルである。自らの信用情報を賭けてまで狙うようなことではないと思うのだが、逆にサラリーマンであるからこそ、少々の傷がついても関係ないとも言える。

もちろん、自分が本当に欲しいと思っていて、ということは、作った後も日常的に使う予定のあるクレジットカードがポイントの対象になっているのなら、せっかくなのでポイントサイトから申し込んで有り難くちょうだいしておけばいい。それは正当な権利であるから。
 

穏やかな(?)使い方

オンラインサービスの無料会員登録というのもそれなりの高額案件として多いが(音楽、動画、電子書籍などの配信サービスが大半)、たいていの場合、初月は無料お試しでそれ以降は月会費が発生というパターンである。これなど逆に利用しないという手はない。

そもそもがポイントサイト経由でなくとも無料お試しというのは儲けられているし、例えば、音楽配信サービスに申し込もうと考えているとして、アップル、アマゾン、グーグル、楽天などなど、どれに申し込めばいいのか色々試して検討したいと思うのが普通である。

このような普通の使い方の範囲内でポイントを稼ぐ分にはまったく問題ない。そう、問題はないのだが、私の場合はたいてい直接申込み済みで、当たり前だが、こういうのは初めて利用する人のみが対象なので、ポイントをもらえた例しがない。また、もらえたとしても、せいぜいが数百ポイント程度である。

筆者の場合、カード利用(発行ではない)で数万マイルは貯まるが、ほぼそれだけである。ポイント交換サイトも以前にアカウントを作りはしたものの、この記事を書くためにあらためてログインしようとしたら、パスワードが分からなくなっている有り様だ。
 

もう一度、陸マイラーについて

飛行機に乗ることなど滅多にない。しかし、年に1度ぐらいは海外旅行に行ってみたいし、どうせ行くなら上級クラスで贅沢をしたい。そして、航空券が無料にできるなら、その分でホテルなどを豪華にしてみたいというのは、ごくごく当たり前の感覚であろう。

それを実現するために、日々、細かな陸マイラー活動に勤しむ方々のこまめさは実に賞賛すべきものである。だけど、自分にはできない。自分にできないことを実行できるのは素直に尊敬に値する。

筆者は毎日の支払の大半をクレジットカードや電子マネーにしている、ほぼキャッシュレス生活なのだから、うまくやれば更に多くのマイルをためることができるのであろうが、そのためにはどうすればいいのか、それを考えるのが面倒なのだから、根本的に向いていないのであろう。

なお、当初、この記事は「修行じゃないので、やらないこと」というタイトルをつけていたのだが、具体的に書き始めてみて、OKA-SYNタッチは無理だと思うが、無意味に羽田 - 那覇往復だとか、沖縄離島アイランドホッパーの旅とか、なんだかとても楽しそうなので、むしろ、やってみたいという気になってしまった。

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