家族旅行でハワイへ

成田空港第2ターミナル

波乱(?)の幕開け

7月前半は例年通り少し早めのバカンスをとった。今年の家族旅行の行き先は久しぶりのハワイで、もちろんJALでFOPを稼ぐ修行の一環である。今回は少し早めの20:40発の便を予約、ホノルルには少し早く着いてしまうが、機内でさっさと子どもを寝かせてしまおうという作戦である。

機内食も完全にパスする予定で、夕食はラウンジで済ませることとし、シャワーを浴びたり着替えさせたりする余裕も見込んで、5時半には成田空港に到着。空港に送って置いたスーツケースをピックアップしてから、家族1グループということでファーストクラスカウンターでチェックインをさせてもらった。このまま優先レーンからラウンジに直行のつもりであった。

ところが、発券された搭乗券を見てみると、なんと、そこには「SSSS」の文字が。チェックインを手伝ってくれた地上職員の方が預け入れ荷物につけるタグを見ながら、一瞬、こちらに振り向いたような気がするが、それは事後的な思い込みかもしれない。搭乗券の裏に貼られたバゲッジクレームのタグにも「SSSS」とプリントされていた。

SSSSのボーディングパス


もちろん、「SSSS」の意味することは知っていた。 Secondary Security Screening Selectee、お前は「怪しい」から追加の保安検査の対象になったぞということである。

一応、ランダムセレクションだとアナウンスされているが、やはり、知り合いの選ばれし者の話を聞いてみても、「怪しい」というのは冗談にしても、特定の条件に当てはまっている人が選ばれている可能性は高い。いや、正確には、特定の条件の人は選ばれていると言うべきか。恐らく、本当にランダムで選び出している対象者もいるが、それとは別に、特定の人はかなりの確率で対象となるといったところか。

筆者の場合、今年前半の数ヶ月の間に何度もマレーシアに出入りしていて、そのどれもが1日か2日程度でしかないという点が唯一怪しいかなというぐらいであって、子ども連れであるし、恐らく今回は本当のランダムセレクションだったのではと思う。

さて、成田空港で「SSSS」に選ばれると、追加のスクリーニングを受ける場所は保安検査場でもなく、出国審査場でもない。なんと搭乗口なのである。

ゲートに搭乗券を通したときにチャイムが鳴り、この記事トップの画像の左側奥、ボーディングブリッジに向かう手前の白いパーティションの裏に連行される。受ける検査の内容は、少なくとも筆者の場合は大したことなく、体に沿ってスキャンするタイプの金属探知機による検査と、持ち込み手荷物を開けて中を目視、手荷物の底などの火薬の検査だけであった。時間にしてわずか5分程度であった。
 

成田空港のサクララウンジ

話を搭乗口から少し戻して、サクララウンジでは少し早めの夕食をとり、キッズスペースへと向かった。写真は数年前のもので子どもがまだ小さい。この時は下の子がまだ座席を必要としていなかったので、一晩中抱きかかえていないといけないことを考慮してプレエコにしていたので、サクララウンジにも家族全員で入れたのである。

成田空港サクララウンジのキッズエリア


今回は親がダイヤモンドと平JGCなので4人ともラウンジに入ったが、受付ではお二人だけファーストクラス・ラウンジにも行けますがどうしますかと聞かれた。しかし、子どもをこのキッズスペースで遊ばせるために、全員でサクララウンジにしておいたのだ。

そして、その間にシャワーの予約を入れにいった。搭乗開始時刻までまだ2時間近くあるから、どうにかなるだろうと考えていたのだが、なんとすでにかなりの順番待ちが生じており、多分間に合うとは思うが保証はできないという感じであった。

ファーストクラス・ラウンジがまだ完全にオープンしておらず、シャワーがサクララウンジと共通になっていたのが、恐らくこんなに混んでいる原因で、6ブース程度しかないサクララウンジのシャワーの内、2つはファーストクラス用に抑えていると思われる。

一旦、ファーストクラス・ラウンジに移動してシャワーの予約を入れ、シャワーに入室するときに子ども2人を連れて入ろうかとも考えたのだが、ラウンジをあっちこっちと行き来したり、そういう予約の仕方をしていいのか尋ねたりお願いしたりというのも面倒だったので、サクララウンジを後にしてサテライトに向かい、カンタス航空のラウンジに向かった。

カンタスの方が空いていることが多いし、それなのにシャワーブースの数はそんなに変わらないから、待たされるにしても10分か15分がいいところで、2時間後のフライトに間に合わないということはないと考えたのだ。実際、すぐにでも入れるが、5分ほど待てば、子どもを連れて入りやすい広いブースに案内してもらえるということだった。

キッズスペースを早めに切り上げられて、最初は子どもたちも不満げであったが、新しいラウンジに到着して、さっきとは違うデザートやジュースが並んでいるのに目を輝かせていた。
 

機内食は断る

カンタスラウンジでシャワーを浴びた後、サテライトと本館の間の連絡ブリッジにあるキッズエリアでもう一度遊んでから、本館に戻って搭乗ゲートに向かう。ここでもまた家族一グループという扱いでダイヤモンド・エメラルド会員の優先搭乗レーンに並ぶが、いざ搭乗が始まると、追加のスクリーニングで筆者だけがパーティションの裏に呼ばれたのはすでに書いたとおり。

ハワイ便は水平飛行に入るとすぐに機内食が出るが、これは断る。全く要りませんか?それとも、後ほどお持ちしますか?と聞き返されたが、ここで誘惑に負けてはいけない。機内では食べずに寝る、これが明日の楽しいハワイでの1日を保証してくれるのだ。

JALハワイ路線の朝食


その一方で、明日の朝食にと配られるのがパインケーキ、というか、マフィンのような甘いパンとミネラルウォーターである。ハワイ到着前に食べるとなると、日本時間では夜中の3時とか、せいぜい4時ということになる。それでも食べられる軽いものをという配慮なのであろうが、これでは足りない。なにしろ、日本時間では4時であっても、ハワイでは朝の9時なのだ。ここでしっかりと朝食をとって目を覚ます必要がある。なにか食べるものを機内に持ち込んでおくことをお薦めする。

曇り空のホノルル空港


ようやく到着したハワイは写真の通りの曇り空で、雨の予報も出ていた。なお、搭乗券のSSSSであるが、これはあくまでも航空機への搭乗に際しての追加保安検査対象ということなので、ハワイに着いてから入国審査でなにか聞かれたりすることはなかった。むしろ、家族連れ優先レーンに通してもらい、あっという間のアメリカ入国であった。

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